ペーパーバック 『The Great Train Robbery』
これは1855年イギリスで実際にあった事件を題材にしてMichael Crichtonが1975年に出版した小説です。300ページ足らずと短めですが、今から160年ほど昔の出来事を書いておりますので使われている単語が古く、また当時のスラングや泥棒用語に馴染みがなく読むのには苦労します。ただし、ストーリーは面白く引き込まれます。列車に積まれた金塊を盗むのですが、それを成し遂げるまで綿密に計画を立て準備を進めます。この準備段階が本小説の読ませどころです。当時のイギリスの街の様子、人々の生活、文化、社会構成なども含めてよく書かれております。Happy Endingなのも後味が良くて忘れられない小説の一つです。
この小説は映画(『The First Great Train Robbery』)にもなり1979年に上映されています。主役のEdward PierceはSean Conneryが演じ、監督はMichael Crichtonです。Michaelはこの映画の撮影時の出来事を彼のエッセイ(『Travels』)で少し触れています。この映画は見ておりませんのでネットで探したいと思います。