新聞The Guardian『African swine fever』

英字新聞をネットで楽しめる時代が到来して二十年ほど経つでしょうか。The Guardianは英国の英字新聞で創刊は1821年と100年近くの歴史を持ちます。オンラインで読めますが特に講読料は必要ありません。記事は長すぎず、短すぎず、ちょうど良いです。

このThe Guardianに昨日、中国で豚肉の需要が伸びており、価格が高騰しているとの記事が載っておりました。原因はAfrican swine fever(アフリカ豚コレラ)なのですが、ここで下記の文章があり「ちょっと待てくださいよ」となりました。

「African swine fever is a highly contagious virus which is fatal to pigs. It is extremely hardy, can survive being cooked and processed, and will endure in frozen meat for a number of years. It is transmitted directly between animals, or by the feeding of infected meat, and there have also been cases of infected animal feed.」

African swine fever(アフリカ豚コレラウイルス)は調理しても死滅しない、という意味になります。調理すれば菌は死滅するのではないでしょうか?そこで検索したところ文献(「アフリカ豚コレラの歴史とリスク分析」)が見つかりました。これを読みますと、確かに「感染した豚やイノシシの肉,臓器とその加工食品が車,列車,飛行機,船などを経由して国境を越えて広がる」「大量の残飯を熱処理せずに豚に与えることよって広がった」などと記載しております。また別のサイトには「最低 70 度で最短 30 分感の湿熱処理すること」との記載がありました。つまり、感染した豚肉を不十分に加熱処理した状態ではウイルスは残存しており、その残飯を飼料に混ぜると感染が広がるようです。

空港のquarantine(検疫)では食品の持ち込みを厳しくチェックされますが、ここに理由があるようです。